観劇事前ガイドで納得の観劇体験を御提供
演劇は上演されるまで中身がわからないという構造の為に、いざ観劇に来たら自分でも思いもよらないコントロール不可の状況になる場合が極稀にあります。広く一般に上演することを想定して制作しているので、ほとんどの場合は大丈夫ですが、個人個人の持つ過去、精神や身体の問題と関連して予期しない異常事態は発現します。実際に体現帝国では過去に観劇での失禁、嘔吐、意識不明、踊り出す、発狂などがありました。私たちは、決してそのような状況に観客の皆様をしたいわけではありませんが、既存の演劇の枠組みを拡大する見たことがない世界の上演を信念とする為、観客の各人にとっても想定外の上演である場合が多く、そこが最大の魅力であると同時に上記のような事態が起こることもあります。御自身に心身の心配がある方や、お子さんを連れての観劇、お友達に勧める際の目安となればと思い、この観劇事前ガイドを作成しました。ぜひ御利用ください。
また、この観劇事前ガイドには上演内容の そのほとんどが記載されています。そのため、いわゆるネタバレになることに御注意の上、御利用をお願いします。シェイクスピア作品や歌舞伎が台本を知った上でも楽しめるように、体現帝国の作品は内容を知っていても十分に楽しめるように設計しています。上演内容を知っただけでは舞台作品は壊れません。むしろ知った上で観るという楽しみ方もあります。文字だけでは立ち上がらない世界を用意して劇場でお待ちしています。概要を確認し納得してお越し頂ければ幸いです。
『安全な客席』なんてものはありません。演劇という生の芸術を行う以上、どんな演劇も客席は危険です。演劇とはそういうものです。危険とは、舞台上の大きな事故の可能性の他に、役者が台詞を噛むとか、自分や他の観客のスマホが鳴るとか、隣の観客が自分とは違うタイミングで笑うとか寝る等です。その危険も含めて『演劇』を楽しみたい方は劇場へお越しください。安全に体現帝国を楽しみたい方は、映像配信をお待ちください。映像配信はいつでも自分の都合で劇を止めることが出来ます。
なお、観劇中に退席できるよう係員を配備します。通路は役者の動線になっている場合も多く急に退席されると事故に繋がる場合がございます。退席希望の方は自身の判断で移動をせず、その場で挙手ください。退席の補助をします。
演劇は役者やスタッフだけでなく、観客の皆さんも含めて上演に関わる全ての方で作る集団芸術です。協力して観劇願います。
その他、ご心配な点がありましたらお気軽に体現帝国までお問い合わせください。
クリックすると、劇の概要が確認いただけます。
体現帝国館 柿落とし公演 体現帝国 第十二回公演
『見えない青髭公の城』上演概要
19:20~《受付》
受付開始 受付にてPassMarketでの購入名をお伝えください。当日券をお求めの方は、受付の案内に従ってください。受付を終えたら劇場シャッター前の駐車場でお待ちください。受付では緊急時のために、懐中電灯が配布されます。
19:30~《はじまり》
仮面を付けた女、登場。女は青髭について語り、歌を歌います。シャッターが開き、観客は劇場に誘われます。今回は立ち見にての観劇になります。前のほうの方は座るなど協力をお願いします。観客が入場を終えるのを確認するとシャッターが閉まり劇場は闇に包まれます。
19:40~《剥製工場の夜》
地面を揺らす程の大音量の音楽が流れ、闇の中で燐寸や懐中電灯、電球、火吹き等を使用して剥製たちが照らし出されては消えていきます。
19:43~《懸糸傀儡》
つむじ風が吹きすさぶ中、女の声がする。明かりが入って来ると、女型の操り人形が一体。その四肢には白い紐が取り付けられ上空に向かって伸びています。舞台に現れたソレは人形なのか人間なのか。何をもって人形か。何をもって人間か。操られているのか。操らせているのか。操り人形による舞踏が展開していきます。途中、怪しげな音楽が流れだします。照明も激しく点滅を始めます。
19:58~《客席捜し》
突如、劇場の扉がノックされます。同時に、音楽も照明も人形さえもハッとして停止します。暗転。暗闇の中、仮面を付けた男が入ってきます。男は持っている懐中電灯であたりを照らします。男は観客を見つけ、彼らに青髭の剥製コレクションを紹介し始めます。観客たちも邸の中を一緒に歩き探索させられます。途中、男の懐中電灯が壊れて点かなくなります。男は観客に助けを求め、観客の持つ懐中電灯の明かりのみで劇は進行していきます。順番に剥製を紹介していき、最後に先程まで動き回っていた女型の人形を『人間』の剥製だと言って紹介します。剥製を紹介する中で男は客席を見つけます。客席があるんだから、ちゃんと座るように言い始め観客は舞台奥の客席に座らされます。
20:13~《青髭とユディット》
客席に観客を座らせると仮面の男は突如、眠りこけてしまいます。ハッと起きると仮面を外し青髭になる男。青髭は妻であるユディットを呼び、それまで観客が立ち見をしていた場所を舞台にして二人の会話が展開されていきます。この会話の中には戦争についての多くの暗喩が含まれます。会話の最後に二人は宴会を始めます。青髭は絶対に開けてはならないと言いながら部屋の鍵を預け出かけます。ユディットは一人飲んだくれた挙句、鍵を捨ててしまいます。
20:25~《性・股間劇場》
捨てられた鍵が起き上がりユディットに向かって喋り始めます。鍵は自分を使って部屋を開けるようにユディットを唆します。もう一つの声が聞こえて来てユディットの股間が光り女性器の形をした穴が会話に参加します。鍵と穴はお互いに部屋を開けるか開けないかで論争を繰り広げます。この会話では性的な要素が多分に含まれ、男性側と女性側をお互いに差別し貶し合います。次第にユディットは踊りだしトランスした状況下の中、鍵と穴の論争は激しさを増していきます。
20:32~《扉の向こう》
鍵と穴の論争の末、ユディットは鍵を開けてしまいます。すると大きな音とともに天井から107個の生首のマネキンが舞台上に一斉に降ってきます。真っ赤な照明の中、舞台上で愕然とするユディット。青髭が客席奥から登場し哄笑のなか生首を投げつけ蹴り飛ばし弄びます。しばらくの後、約束を破り鍵を開けたユディットを青髭は責め始めます。会話の中で二人は何度も同じやり取りをしており、今回でこのやり取りは108回目だと明らかになります。そこからユディットからはもういいかげんにやめるように諭されますが青髭は尚も続けようとします。ついにユディットは青髭の持っていた劇の台本を奪い破り捨て、劇を壊します。雷が一閃。雨が降る音が鳴り響きます。
20:43~《もうひとつの劇》
女の一人語りの中、舞台は暗転。女の台詞の最後に、男が雄叫びをあげます。その雄叫びに呼応するように昇天の音楽が大音量で鳴り響きます。と同時に舞台後方のシャッターが開いていき、観客の目を刺す強烈な明かりが劇場内に入って来ます。舞台上には雨が降っています。シャッターの奥から放たれる強烈な光が、雨粒に反射し光のカーテンとして舞台を覆います。その中を役が剥がれ衣裳を脱ぎ捨て白塗りを落とした二人の男女が一人一人、舞台中央で全てを捧げのたうち生き様を晒しきります。雨と強烈な光でよく見えない中、のたうち回る影が光のカーテンに拡大投影されます。二人は、ひとしきり「私」をやりきりシャッターの向こうの街へ去っていきます。二人が去っても、しばらく舞台では大音量の音楽と目を刺す光と雨が降り続けます。次第に、明かりが消え音楽が消え雨が止み雨音が静まります。
20:48《終幕》
客電が点灯すると受付スタッフが出てきて終演の挨拶をします。
※ 上記、劇の概要は作品制作の中で変更していきます。それに合わせ観劇事前ガイドの内容も都度更新します。内容について出来るだけ正確に把握したい方は、観劇の前日に確認をお願いいたします。
※ より詳細な劇内容が知りたい方はSTORESにて戯曲を販売しております。そちらより購入をお願いいたします。
https://taigenteikoku.stores.jp/items/67e4234a26a25c7c747317bb
参加を御希望の方はPassMarketより事前購入ください。
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PassMarketでの購入が難しいという場合はお問い合わせください。
公演当日御来館いただければ、当日券も毎ステージ数枚はございます。
PassMarketでの購入が難しい場合は taigenteikoku@gmail.com までお問い合わせください。